安定した配当収入(インカムゲイン)を得るために「銘柄分散」を意識している方も多いと思います。この記事では、高配当株の分散について「何銘柄に投資するのがベストか」という観点から、初心者向けにわかりやすく解説します。

なぜ銘柄を分散するのか?
目的は「安定した配当を長期的に受け取り続けること」です。分散は目的ではなく、安定を実現するための手段であり、私は以下4つの観点で分散を実践しています:
- 銘柄数(数の分散)
- 購入タイミング
- 業種
- 時価総額
この記事では、特に「①銘柄数」に焦点を当てます。
何銘柄に分散すべきか?私の基準は100社以上
私は現在、約168銘柄(単元未満株含む)を保有しています。今後も必要に応じて増やす予定ですが、大きく増やすつもりはありません。
目安として「100社以上」を基準にしている理由は、米国の高配当株ETF「SCHD」が参考です。SCHDは、財務が健全で高配当の100社で構成されており、同じ「安定した配当」を目的としたETFだからです。
もちろん、「数が多ければ安心」という単純な話ではなく、将来も安定して配当を出してくれそうな優良銘柄に分散投資することが大前提です。
投資信託と比較すると?
よく比較対象として挙がるのがS&P500。米国の代表的な500社で構成されていますが、こちらはキャピタルゲイン(値上がり益)が目的。配当目的の個別株投資とは目的が異なるので、単純に「500社にしなきゃ!」と考える必要はありません。
むしろ、配当目的であればSCHDのように100社を参考にするほうが現実的です。
100万円あったらどう分散する?イメージ例
例えば100万円を投資するとき:
- 1社に100万円 → その会社が減配・無配になると配当がゼロに。
- 10社に各10万円 → リスクは分散されるが、10社程度だと数社の減配で影響が大きい。
- 100社に各1万円 → 1~2社の減配でも全体の配当収入には大きな影響はなく、安定度が増す。
「100社以上の分散」はリスクを抑え、目的である安定配当を得るのに有効だと考えます。
銘柄分散の数学的シミュレーション
銘柄分散が本当に効果的かをシミュレーションしました。まず以下の条件で、配当額は同じとします:
- 減配確率20%、配当維持60%、増配確率20%(例1)
配当が減る・増える確率は以下の結果になりました:
| 企業数 | 配当減少確率 | 配当増加確率 |
|---|---|---|
| 1社 | 16.0% | 16.0% |
| 10社 | 38.8% | 38.8% |
| 100社 | 46.5% | 46.5% |
意外に思われるかもしれませんが、単に数を増やすだけでは増配リスクも減配リスクも高まってしまうことがわかります。
次に、増配の確率を10%引き上げ、減配10%、配当維持70%、増配20%とした場合(例2):
| 企業数 | 配当減少確率 | 配当増加確率 |
|---|---|---|
| 1社 | 8.0% | 18.0% |
| 10社 | 16.5% | 62.3% |
| 100社 | 1.7% | 97.2% |
増配確率が高い銘柄を選べば選ぶほど、分散効果がプラスに働く結果になりました。
結論:数だけでなく質も大切!
銘柄数を100社以上に分散することで減配リスクを抑えられますが、最も重要なのは「安定配当や増配が期待できる企業を選ぶこと」です。
「数×質」の掛け算で、安定した配当収入を得られるポートフォリオを作りましょう。
次回は「②購入タイミング」について詳しく解説します!